中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

投資家とは企業を分析し、よい企業を安く(あるいはマズマズの値段)で買う存在です。株価を”株式を買う時の道具”であるという見方をしており、株価分析に重きを置きません。そして企業が生み出す利益をリターンの源泉とします。一方の投機家は株価がどう動くかに重きを置き、値動きからリターンを生み出します。

投資家は満足のいく価格で株式を買います。そうすれば、株式価値の上昇が中長期的に株価を上へ運んで行ってくれるという前提で行動します。そして、投資家は指値や目標とするレンジ内で株式を購入し、市場の変動を余り気にしません。

他方の投機家は”明日の値動きがどうなるか”という点に重きを置きます。ですから、値動きに敏感になり、需給や信用買い残なども重視して分析を行います。どちらが正しいということはなく、あくまでスタイルの違いであり、どちらも正しいのだと思います。

下落相場での多くの投資家さん、投機家さんのリアクションを見ていて、投資家と投機家の間で行動に差異が存在することに気付きました。そして、その違いは大き目の下げ相場という極端な状況により増幅されていました。

いち投資家の端くれとしては、企業をしっかり分析し、まずまず買えるレベルのレンジを定めて、指値や成り行きを併用し、株式を購入しています。あとは、企業業績に乗っかって、数年単位では株価は上昇するだろうという考えの下、明日の株価は気にしないというスタンスを取っています。

ソフトバンクの孫社長は「新30年ビジョン」において、「迷ったときほど遠くを見よ」と述べらています(動画27分より)。遠くを見て、鮮明に見える景色から大局観をつかむ。そうすることで、近くを見た時の船酔いは誤差だと分かるそうです。

投資にも同じことが当てはまるように思いました。多くの投資家にとって明日の株価はさっぱり分かりません。ですが、1年後や2年後のおおよその企業業績と株価は”なんとなく”見通しが立つのだと思います。

迷ったときほど遠くを見て、リスクに敏感になりつつも近視眼的になるのを避けようと思いました。

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多くの投資家さんの悩みの種である“握力”について考えます。相場における握力とは、何があっても、“目的の期間”あるいは“目標価格に達するまで”「持ち続ける力」だといえます。握力をつけるために必要なことを何点か挙げます。

 

・徹底的な調査

「売らないために調べる」という言葉がありますが、事前調査にどれほどの力を使うかによって握力は変わってきます。徹底的に調べれば自信もつき、値動きに翻弄されることは減るはずです。別の誰かの言葉を借りると、「値動きに惑わされるのは、調査がそのレベルまで達していないからだ。」というものがあります。しっかりと調べていれば、少々の値動きに耐えられるということです。

 

・数年後の姿を思い浮かべる

これも握力をつけるのに有効な方法の一つです。企業を調査したときに数年後の企業の姿を思い浮かべます。そうすることで、下げ相場においても企業の将来の姿がよぎり、しっかりとホールドすることができます。


・あらかじめ下がった時を想定する

投資家が動揺するのは、想定外の事象が起こった時です。相場が上昇することしか頭にない投資家に下げ相場の洗礼が来た時、投資家は理性を失い、値動きに翻弄されて投げ売りを行います。事前に相場が下がることを想定しておけば、そうしたことにはなりません。上がることは考えず、思惑と逆に行くことだけを考える。そうすれば、有事への心の備えも万全です。


・値動きを見ない

頻繁に値動きを見る事も握力を低下させてしまう要因です。上がれば喜び、下がれば悲しむ。そうしている間に投資家は投機家へと変化してしまいます。投資は企業の一部を買うことであり、株式を買うことではありません。値動きを見ないことも握力を高めるための方法の1つです。


 

そこのような手段を用い、何度か成功体験を重ねるにつれ、自然と握力がついてくると思います。


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個別株を選ぶ際は、投資対象をボトムアップで選ばれる方が多いかと思います。四季報をめくり、企業を選び、そして企業を仔細に見ていくという手順です。ですが、各業界の大局を頭に入れていくことで企業を見た時のリアクションが速くなります。ボトムアップで企業を選びつつ、トップダウンをスパイスし、企業を選ぶことができるのです。

今日は中長期投資家の方に参考になる4誌をご紹介します。それぞれがテーマや業界状況について細かく解説してくれています。






業界地図は他社も発行しています。有名なものは日経新聞社が発行する業界地図ですが、内容や読みやすさでは東洋経済社に軍配が上がります。東洋経済新聞社には四季報によるデータの蓄積とノウハウがありますから、東洋経済新聞社の業界地図の内容が圧倒的に充実しています。ページ数はそれほどなく、通読して全ての業界を知っておくような使い方かいいもしれません。


日本国勢図会〈2017/18〉
矢野恒太記念会
2017-05-01



各業界の統計数値を文章と共に、ひたすら羅列した書籍です。全国ポストの数から各地域の病院の病床数まで、幅広く網羅しています。それぞれのデータは点ですが、全てに目を通すことで点と点が結びつきます。また、単に数字に目を通すだけではなく、自分で予想しながら数値を見ていくといいかもしれません。そうすることで自然とフェルミ推定のスキルが身に付き、企業分析にも役立つと思います。








製造業は個人投資家にとって一番難しい投資対象かもしれません。業界に馴染みが無い上、何を作っていて、それがどういった役割を果たすのかを知らないためです。本書においては、様々な製造業における製造工程から最終製品を解説、さらに中間部品・素材を写真付きで解説しています。製造業で面白そうな企業を見つけたけれど分かりにくい、そうした時に手に取ると役立ってくれる1冊かと思います。








1年間で話題になったテーマやトピックニュースを総ざらいしてくれる一冊です。ジャンルも幅広く、何が起こったのかをしっかり把握するのに役立ちます。年末に本書を読み、来年について考えるという使い方がよろしいかと思います。



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