中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

オールタイムベスト3書籍を掲載します。

1位







手にとって、まず思うのが「文章が多く教科書みたい」といったもの。1回目を読んだ時は消化できませんでした。ですが、2回目、3回目と読むうちに本質やこの本の凄みが徐々に分かるようになってきました。

本書では、投資哲学の基礎となる、大切な物事の考え方を20個紹介してくれています。なんとなく経験を積むよりも、ここに書かれている教えを基に相場経験を積めば、成長曲線も加速すると思います。

結局、一番大切な1冊ということで、いつでも手に届くところに置くようになりました。ウォーレンバフェットも推薦する1冊。


2位




手に取って思うのは、分厚い!でしょうか。確かにとても分厚く、簡単な辞書くらいのサイズになります。ですが、内容はとても読みやすく、すらすらと頭に入ってきます。

様々な事例を基に、不確実な現代社会で如何に生き延びるのかについて教えてくれます。企業経営の本ですが、④は不確実性の塊である投資の世界にもそのまま役立てることができます。

追い風の時も向かい風の時も心に留めておきたい内容ばかりの、刺さる1冊です。



3位

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
ナシーム・ニコラス・タレブ
ダイヤモンド社
2008-02-01



とにかく難しい1冊!それもそのはず、著者はガチガチの哲学者です。同氏の著書にはブラックスワン強さと脆さ反脆弱性などがありますが、どれも大変冗長的というか、難しく書かれています。

その中でも比較的読みやすいのがこの1冊です。そして内容もFooled by Randomness ~ランダム性に騙されて~ということで相場に関わる人になじみ深い内容です。

書籍の中では、”違った世界”や”弾倉1,000発のリボルバー”など、独特の考え方が出てきます。それらを通して金融市場を見た時、市場で遭遇する運やまぐれに対して、これまでと異なった捉え方が出来るはずです。


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☆問いかける事
銘柄を購入する前に、最終確認として2つの事を自分に問いかけます。

1つ目は「下がっても持ち続けることができるか」
2つ目は「100%保有してもいいと思える銘柄か」

1つ目の「下がっても持てると思うか」というのは2つ目と密接に結びついています。つまり、100%保有してもいいと思える銘柄であるならば、下がっても持つことができるということです。結局1つ目は2つ目に集約され、「100%保有してもいいと思える銘柄か」を自分に問うている事になります。少しトートロジーな感じになりましたが、2つ目について掘り下げます。


☆2つのリスク
100%保有してもいいと思える銘柄というのは、そう簡単には出てこないように思います。ですから、分散というのは目的ではなく、結果であるということができます。もし、分散をリスクを低減させるために行っているのであれば、おおよそ8銘柄も保有すれば十分に分散されていることになります。

個別株のリスク=マーケットリスク(市場リスク)+ユニークリスク(個別リスク)です。そして(約)8銘柄に分散すると、個別リスクの大半は取り除かれてしまいます。よって8銘柄程度以上を保有する場合は、”調査銘柄増加にかかるコスト”と”分散によるベネフィット”を比較考量する必要があります。


下の図は2種類のリスクと銘柄数を図にしたものです。


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*8銘柄はおおよその目安


銘柄数を増やせば増やす程、個別リスクが減少し、ポートフォリオが市場リスクに近似することが分かります。8銘柄も保有すれば、ほぼ個別リスクは消え去るということが図からも理解できます。


☆最適解の探求
理論(非βボラテリティの低下)上、分散は8銘柄程度で十分。となると何銘柄が最適なのか、自分なりの解を探すことが大切になります。人によっては「保有する事の喜び」が「銘柄管理のコスト」を上回るケースもあるかと思います。株式投資は利潤の追求であり、経済原理に基づいたものである事は確かです。ですが、非合理なのが人間のいい所でもあります。AさんがBさんのポートを見て「分散しすぎ」だと言うかもしれませんが、その銘柄数がBさんにとっての最適解なのです。人によってベネフィットに対する尺度が異なるため、最適解が異なるのは当然だと言えます。


☆まとめ
話が拡散してしまいましたが、まとめます。

・リスク分散のためには1桁銘柄(約8銘柄程度)の保有銘柄数で十分

・それ以上保有する場合は「銘柄監視のコスト」VS「さらなる個別リスク低減+保有することによるベネフィット」を比較考量する必要がある

・人によって感じ方は様々。経済原理による大小関係と実際に取りうるアクションは異なる。


四季報発売が近づいてきました。銘柄を加える際はこういったことを考えてみるのも面白いかもしれません。





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株価を見ない方がいい理由、その2です。


中長期投資は株価を見る代わりに、企業をしっかり調べ尽くす行為です。これは株価が価値に収斂するという前提に基づいています。
企業についてしっかりと調べ、十分に安い価格で株式を購入すれば、多くの場合において株価上昇の恩恵に預かることができるのです。

 

例えばとある企業に1年間投資するとします。現時点で知ることはできませんが、1年後の株価は1つだけです。仮に1年後の株価を900円とし、現在の株価を300円とします。最終的に900円到達するまでに株価は上下に揺れ動きます。つまり、900円に到達するまでの経路は無限に存在するのです。

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弊害1、感情の波による疲弊

株価の到達点が1つであるにも関わらず、その経路において一喜一憂していては疲れてしまいます。感情の波は疲れとなり、投資家の精神を蝕みます。

 

弊害2、感情の波に押し流されるリスク

人間は線形的に物事を考える生き物です。つまり、上手くいっている時はそれが永遠に続くと思い、物事が悪く進んでいるときは永遠に悪いままだと錯覚するのです。ですが、いい時も悪い時も永遠に続くことはありません。頻繁に株価を見ることで、下げている株式を売り、上げている株式を購入するといった本来の計画から逸脱した行動を起こす可能性が高まります。

 

弊害3、時間の浪費

人間に与えられた時間は一日24時間であり、それは万人平等です。その24時間をどのように配分して投資するのかにより、リターンが変わってきます。それが長期的に積み重なると大きな違いとなるのです。マーケットは9時から15時まで動いていますから、仮にその半分でも相場のことばかり考えていれば一日3時間を棒に振っていることになります。年間の営業日を200日とすれば年間600時間のロスとなります。日数に換算すると25日のロスになります。その時間を企業調査や学習に使えば、結果は全く異なるでしょう。

こうした理由から中長期投資家は株価を見る頻度を最小限に抑えた方がいいと思います。




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