中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

株式投資をしていると財務諸表に出くわします。自分の場合は、ビジネスモデル中心ですから財務を重視することは余りありませんが、業種によっては財務を読むことが今後を占う上で重要になります。

ここでは、財務諸表を0から読めるようになるための、3つの書籍を紹介します。





まずはこの1冊。コンパクトに財務三諸表の読み方がまとまっています。テクニカルトレーダーだった自分が、まず最初に手に取ったのがこの1冊です。各項目について、分かりやすく解説されており、初学者でしたが、一気に見えるものがありました。また、事業を見るときに財務データをどう使うかといった視点からも解説がなされており、財務と経営の橋渡し役も果たしてくれます。








こちらもコンパクトにまとまっており、薄い文庫本です。その中に、色々な事がまとめられています。3表がどういった形でつながるのかを実例で示しているのも分かりやすいです。また、発展編として、企業経営の中で発生するイベントを会計としてどう捉えるのかについても解説されています。





財務諸表分析(第7版)
桜井久勝
中央経済社
2017-03-01




桜井先生のテキストで、大学ではよく使われる1冊です。どのように企業を分析するのかという点にフォーカスが当てられています。先の2冊では出てこなかった、3諸表を跨いだ数字分析は一通り抑えておくと役立つかと思います。経理目線の書籍が多い中で、投資家目線で企業をどう分析するかという点に関して、専門的かつ学術的に記されています。




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株式価値をもとにした、3つの投資スタイルについて考えたいと思います。


株式価値は以下の式で表すことができます。


株式価値=資産価値+収益価値+成長価値

 

そして、株式価値のどの部分を取りに行くかの違いによって投資スタイルを分類することができます。

 

中長期投資を語る時は、バリュー対グロースという対立した概念で語られることが多いように思います。ですが、投資とは価値よりも安くで株式を購入する事であり、そうだとすれば、すべての投資はバリュー投資であると言うことができます。

 

以下では、”株式価値のうちどの部分の獲得を目指すのか”という視点から3つのスタイルについて考えます。なお、図の矢印が獲得を目指す価値にあたります。

 

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3つの投資スタイルと収益源

 


 

スタイル1 資産バリュー

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資産バリュー投資は株式の資産価値と株価との乖離(青矢印)の獲得を目指すスタイルです。純資産を下回る株価をつけている銘柄が投資対象ですから、PBR1倍割れ銘柄を扱うことになります。

 

PBR1倍未満で評価されている株式は低成長・赤字銘柄であることがほとんどです。ですから大きなリターンを目指すというよりは、損失を可能な限り避けつつ、一定の利益を確実に狙うスタイルと言えます。

 

資産バリュー株が成長株へと変化した場合、購入時に存在していなかった収益価値・成長価値が生じます。それらが株価に反映され、莫大なリターンを獲得できる場合があります。資産バリュー株から成長株へと脱皮するケースはそれほど多くはありませんが、変化した時のリターンが莫大であるため、投資手法の1つとして確立できれば強い武器になります。

 

例としては赤字企業が安定的に黒字を出せる体質へと変化した場合、地味な印象を持たれていた銘柄が成長テーマ株として認知しなおされる場合などが挙げられます。

 

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スタイル2 収益バリュー

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収益バリュー投資は、現状の収益を出し続けるであろう無成長企業の株価を、その価値より安くで購入するスタイルです。そうした企業の株式は無成長のため、PER10倍前後で放置されています。利益は無成長であり、EPSは増加しないため、PERの変化が投資家の収益源になります。企業の利益により資産価値が増加するため、資産価値の増加も享受することができます。成長価値は株価に織り込まれていないため、企業の利益が成長する場合、投資家は収益価値と成長価値の両方を獲得することができます。





 

スタイル3 成長バリュー

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成長バリュー投資は、株式を現在の成長を反映した株価より安くで購入するスタイルです。成長バリュー投資は、企業が上げる利益により資産価値の増加を、そして成長による収益価値の増加を享受することができます。

 

資産バリュー投資、収益バリュー投資と比較して織り込まれていない部分が小さいため、分が悪いように思えるかもしれません。ですが、資産バリュー投資において収益価値・成長価値が将来的に発生する銘柄を発見するというのは、非常に困難であると同時に確率的にとても小さい出来事です。そうしたイベントはめったに起こることではないため、投資収益源としては心もとなく、そして不安定に思います。

3つを区別することで、投資にメリハリをつけることができま
す。

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☆FOMCの読み方

今回のFOMCを受けて市場はさらに上げ足を速めています。

12月利上げ確率が70%にまで上昇したことが主な要因です。


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これを受けて為替市場ではドル高円安が進行、現在(21日08時)112円台で推移しています。

また、同時にドットチャートも発表されました。超長期の見通しがやや下方修正されています。


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金利については

合成金利=FF金利見通し+BS縮小インパクト と表現できます。

上の式から、合成金利に変化がないとすると、ドットチャートの下方修正はBS縮小を織り込んだものと言えるでしょう。BS縮小には40bps程度のインパクトがあるため、ほぼ、その分、チャートのドットが下方に移動したと読み取れます。逆に言えば、ドットチャートの下方修正分こそが、BS縮小を金利換算したインパクトを、”FOMCメンバーがどうとらえているか”を示していると分かります。

そう考えた場合、長期金利見通し全体として見た時、FF金利とBS縮小分の合成金利は変わらないため、長期金利にも大きな変化はないはずです。実際、10年債利回りは発表前の2.24%→2.27%(発表直後)へと僅かな上昇に留まっています。



☆今後

今回のドットチャートで、現在の利上げ局面における金利の上限が分かりました。今後についてはBS縮小のインパクトが実体経済に与える影響を見ていく必要がありそうです。こうしたイベントは過去に例がなかったため、実際の影響は不透明です。BS縮小の金利へのインパクトを読み間違っていた場合は、上にも下にも大きく振れる可能性が高そうです。

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