中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

カテゴリ: 市況

週明けのマーケットは比較的落ち着いた展開を想定しています。北朝鮮の建国記念日(9/9)を無難に通過したことから、買い戻しの動きが優勢となりそう。特に為替市場においては、建国記念日前日の金曜日に予め円を買う動きが活発化し、107.30まで円高が進行しました。

これまで北朝鮮情勢に一喜一憂していた日本株ですが、為替を中心としたアンワインドの動きから株式市場にもポジティブな流れが波及しそうです。

新興市場においては、中国ICO禁止措置や取引所閉鎖に関するニュースから仮想通貨が急落しており、テーマ株の一角には弱い動きがみられそう。ただ、相場に資金が戻ることから、新興市場全体としては物色意欲が旺盛な中、マザーズ指数も節目の1,000ptを死守するのではと思っています。

アメリカの債務上限も、ハリケーン対策資金との抱き合わせでひとまず懸念は遠のきました。日米ともに、ひとまずはリスクオン相場で上値を試す展開となりそうです。

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先日、中国がICOを禁止するというリリースが突如発表されました。仮想通貨はアルトコインも含めて軒並み下落し、ビットコインのフォーク以来の下落を見せました。ICO禁止に対する既存仮想通貨への見方は2つに分かれると思います。

その1、競合減少による既存通貨の地位向上
ICOで新通貨が出れば、当然の事ながら既存通貨からそちらへと資金流出が起こります。日経CNBCでもコメンテーターの方が、既存通貨の地位を維持するためにはICO禁止はプラスではないか?と仰っていました。ロジカルに考えれば真っ当なご意見なのですが、マーケットの反応は異なりました。

その2、マーケットとして裾野の広がりが抑制される

今回のICO禁止で仮想通貨が急落した背景には、裾野の広がりが抑制されることへの懸念があったように思います。黎明期である仮想通貨市場の新しい資金調達手段であるICOが禁止されれば、それだけ通貨市場の活性度が落ちることになると市場は考えたようです。


株式市場においては、IPOが好調な時は既存銘柄も堅調に推移します。また、IPOの盛り上がりにより、株式市場に新規資金が流入する現象もよく見受けられます。そう考えていけば2つ目の考えを背景に市場が急落したのも頷けます。


直近では8日、中国高官が「ICO禁止は一時的」と述べており、それが市場の反転材料となっています。いくら規制の厳しい中国でも時代の流れに逆らえる訳もなく、米国同様にICOがスタンダードになっていくものと思われます。中国が仮想通貨に厳しいのは、国外への資金流出を恐れているからであり、それが収まれば同国でのICOは広がりを見せるように思います。

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☆振り返り
先週の月曜日、突如北朝鮮がミサイルを発射しました。CME日経先物では一時19,000円を付ける展開でしたが、「米国への脅威ではない」との米高官の発言から徐々に落ち着きを取り戻し、100円強の下げで引けました。結局、週間では想定外の上昇を見せ一週間の取引を終えました。

9月9日の建国の日に近づくにつて、北朝鮮リスクがより意識される展開になるとは思います。ですが、一旦の出尽くし感で市場には安心感が広まりました。



☆もう一つのリスク
米国に目を移すと債務上限問題が9月に控えており、ハービーの影響で期日が数日早まるようです。中にはハービーの影響で、「かえって議会のまとまりがよくなるのでは」という声も聞かれました。


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米10年債利回り

通常、財政問題が起これば債券売り→金利急騰という流れが自然です。ですが、10年債利回りは不気味なほど低位で安定しています。1つの可能性は債務上限問題の落ち着きを織り込んだもの。そしてもう一つは”リスクプレミアムでの金利上昇”以上に”景気に対する見通しが悪い(金利低下要因)”というもの。金利低下要因の圧力が大きく働き、金利が低位に抑えられているという考え方もできます。筆者は金利のボラテリティが低いため前者の可能性を見ています。よって、週末の日本株上昇は2つのリスクが後退したことによるものと説明できます。

☆雇用統計
イールドカーブがフラット化しているだけあって、債券市場の景気見通しは暗いままです。

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米国債 イールドカーブ


これを裏付けるかのように金曜日発表の雇用統計は低調な数値となりました。ただ、(賃金上昇率やU-6、下方修正は置いておいて)15万人という最低ラインを維持しているため、良くはないけれど悪くも無いといった評価を与えることができるように思います。


☆ゴルデロックス相場継続へ
ハリケーンや低調な経済統計を受けて、FRBの引き締め速度が減速するという見通しからFF金利先物では12月の利上げ織り込み度は40%となっています。

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市場もなかなかタイトニングを織り込めない状態であり、しばらくは緩和でも引き締めでもないぬるま湯状態が続くというのが市場コンセンサスなようです。それを反映するかのように、ダウとナスダックは強いチャートを形成しています。



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☆再度もう一つのリスク 北朝鮮
米国のリスク(債務上限、引き締め)は一旦沈静化したため、日本市場の関心は北朝鮮問題に向くでしょう。本日3(日)には度重なる核実験を行っており、週明けの株式市場は地政学リスクが意識される展開となりそうです。


☆慣れてしまった日本
そうはいっても、頭の上をミサイルが通過するのと北朝鮮国内で核実験が行われるのとではリスクの捉え方が異なります。長期的には核の兵器化はリスクでありますが、週明けは地政学リスクを意識しつつも落ち着いた展開を見せるのではないかと考えています。


☆チャート的には節目でサポートされる展開
日経平均の週足チャートに目をやると、週足の基準線でサポートされています。基準線はトランプ相場以降のサポートラインとして機能し、相当強いサポートラインとして意識されます。同レベル19,000円前半を下抜けるかどうかが今後の相場を占う上での鍵となるでしょう。

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