中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

カテゴリ:投資全般 > 企業分析

最近は銘柄分析とその集約化に集中しており、なかなかブログを更新できずにいます。四季報シーズンが一巡しても、常に調べ続ける姿勢を保つことが大切だと思います。そうすることで、新しい号が出た時も慌てることなく、冷静に全く新しい銘柄を調べる余裕が出来るからです。

前に書いた内容と重複しますが、一連の作業は以下の通りです。


・紙四季報を通読 
2,000→3,000→4,000→6,000→9,000→8,000→7,000→5,000→1,000 の順に通読します。
自分好みの銘柄が載っている場所を重点的に見てやります。

気になった銘柄には付箋をつけ、リスト化します。エクセルにリストを作って点数化するもいいですし、evernoteにまとめるのもいいかと思います。ただ、ソート機能を使い点数順に並び替えを行いたい場合は、エクセルがいいでしょう。


・四季報CD
紙を通読したあとはスクリーニングです。時価総額700億未満、売上増加の2条件で企業を探します。紙の通読で取り逃していた企業を見つけるのが目的です。また、データが豊富なため紙で見つけた企業をCDで見るという使い方もしています。


・企業を2分類してノートに情報を加えていく
大まかに企業を見たら2種類に分類します。1つ目は欲しいと思える”買いたい枠”(100銘柄前半が目安)、2つ目はとりあえず調べておこうという”とりあえず枠”です。

それぞれevernoteでノートブックを作成し、その中に1銘柄1ノートの形で有報、短信、説明資料などを入れていきます。

”買いたい枠”では、短信や月次など全てをフォローする必要があるため100銘柄~150銘柄を上限とします。

また、IPO専用のスタックを作成し、年別にノートブック作成、その中に各銘柄をノートの形で追加します。

*今更にはなりますが、有報は情報の宝庫です。例えばB2Bで、企業側があまり公表したくない特定顧客についても売掛金、買掛金残高から仕入れ先、販売先を推測することができます。収益計上基準、ビジネスモデル、沿革、リスクなどについても一通り網羅されています。


・銘柄を分析
まとめた銘柄リストを1銘柄ずつ精査していきます。順序はIPO→買いたい枠→とりあえず調べる枠の順です。

直近IPOは一度乗り遅れると永遠の戻ってこないリスクがあるため、早めに見ておきます。四季報に初めて掲載される頃には、「時すでに遅し」となっている事もしばしばです。


・購入候補リストを作成
”とりあえず調べる枠”や”買いたい枠”、"IPO"から厳選し、100~150銘柄をリストにします。銘柄名、コード、コメント数行を残しておきます。evernoteではノートへのハイパーリンクを貼ることができるため、銘柄名にリンクを貼り、一覧から個別銘柄へ飛べるようにします。


・四季報オンラインに登録
ニュースや開示を一元的に把握するため、またPERでのソート、週足チャート一覧表示など便利な機能が豊富な四季報オンライン。リストに記載した銘柄を確実にフォローするために利用します。


・楽天アプリへ登録銘柄として登録
ニュースなどをリアルタイムで通知してくれるため、追加しておきます。



以上が大まかな流れです。evernoteを投資に利用するようになったのは最近で、最初の一歩に時間がかかっています。現在は”IPO銘柄”と”買いたい枠”の調査&まとめの最中です。

四季報次号発売までに全ての手順を終了させようと思います。


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企業のあげるパフォーマンスの過半は、その企業が属する業界によって影響されると言われています。これはポーターのポジショニング理論の基盤ともなっている考え方で、投資にも取り入れています。

「企業が属する業界が魅力的で、尚且つその市場内で独自のポジションを取っている企業に投資する。」そうしたやり方でこれまで投資してきました。仮に業界成長が年率10%であるなら、企業は何もしなくても業界成長と同じ10%の成長の恩恵に預かることができるからです。

ですが、決して魅力的と言えない業界からも10倍株があふれ出てきます。というより、魅力的でなく、真っ先に投資対象から外す業界の方が10倍株が多いような気さえしてきます。この事象に対しては、ロジカルな説明ができます。成長産業には、その魅力さ故、数多くの企業が参入してきます。当然ながら競争は厳しくなり、超過収益は競争により蝕まれていくのです。

他方で参入障壁の高い斜陽産業に目をやると、基本的に新規参入はそれほど多くありません。参入しても大きく儲からない以上、業界は既存事業者のみで占められ、その既存事業者も徐々に撤退していきます。そうして残るのは、ある種の寡占状態であり、残された美味しいパイを数社で分け合うことになるのです。いわゆる”刈り取り”という状態です。

飲食業は斜陽産業でありますが、数えきれない企業であふれかえっています。参入障壁も低く、お世辞にも刈り取りができる状態の業界とは言えないでしょう。飲食に限らず、そうした業界に属する企業が好業績を出している時、「違和感」を感じるはずです。その違和感こそが大切で、企業の強みを見つけるヒントになると思うのです。”普通に考えれば儲からないのに儲かっている”、そこには理由があるはずで、それを探す事が強みの発見になり、そして10倍株の発見につながるのかもしれません。そうした視点から、今号の四季報を読み進めたいと思います。


P.S. こうした思考にご興味のある方はポーターの「競争の戦略」をどうぞ。凄まじくマニアックですが、経営学ではスタンダードな一冊です。

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ストック対フローという語り方をよくされますが、ストックは売上の安定以外にもポジティブな要素が多い気がしました。

書籍にも書きましたが、ストック型で注意すべき点は

・解約率
・特定顧客への依存度

であり、この2つを見ておけば売上面に関しては大きく失敗することは少なくなります。

売り上げは多くの企業にとって容易に計上できるのですが、問題なのはそれに伴うコスト管理です。最近の中小型株の下方修正を見ていてもコスト部分の上昇が売上の増加を上回ってしまうことに起因するものが多々あります。ですが、ストック型企業にはそうしたことが少ないように感じます。

フロー企業は売上予想が立てにくいため、自社の費用部分を外部委託することが多くなります。特に中小のシステム会社では外注加工費が原価の大半を占めることがあります。これは中小である故自社で抱えきれないというのもありますが、ストック型ではないため売上予測が立たない→抱えこむことに抵抗がある といった要因があるように思いました。実際、同規模・同業態のベンダーでストックvsフロー企業を比較したとき、見た限りにおいてはストック企業の方が外注加工費が低い傾向にありました。

つまり、

・ストック企業
売上が安定しており、それに伴い原価部分も社内で抱え込み→コントロールが効く

・フロー企業
売上が不安定であり、変動に対応するため原価部分は外注→外部要因に左右される

という図式が成り立つのではないかと思うのです。

結果として売り上げだけでなく、費用も安定することから利益はより安定します。

ここまでの話は決算やビジネスモデルを見ていて感じたことであり、感覚レベルでありまったく実証されていません。ですが、何かしらのヒントがあるように感じたので文章にしました。

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