☆イントロ
マザーズ主力銘柄の決算や新興国懸念から新興市場は特に冷え込んでいます。今日は長期投資や中長期投資といった長めの時間軸で投資を行う時のヘッジについて考えてみます。


☆色々なヘッジ
ヘッジにも色々な選択肢があるので、どれが正しいといったことは無いと思うのですが、いくつか代表的なものをみてみます。

ー日経先物
流動性も高く、大型株のヘッジを行うには最適な選択肢だと思います。

ーマザーズ先物
上場当初は板が1枚とかでしたが、最近は100枚の板を見かけることもあり、割と大きなヘッジもできるようになりました。中小型株はマザーズやJQに連動するので、シンプルだけれど強烈なヘッジになると思います。

ーオプション
グリークスを読めるだけでは安定的には勝てないのかなぁ?なんて思ったりします。OPの売買は結局ボラテリティの売買で、そのために各パラメターを調整してVegaだけを取りに行ったりする商品だと考えてます。買いだと時間価値で溶けますし、なら売るのかといえばガンマを敵に回す。とても難易度が高く、相応の学習と訓練が必要だと思います。自分には無理ポです。。。

ーベアETF
ベアETFは先物の次に有効なヘッジだと思います。ただ、日中の間だけにー1倍であったりWベアなら-2倍動くように設計されており、窓を開ける時なんかはデルタがあってないので、上手く連動しないことがあります。あと、時間がたてば減価するのも特徴なので、短期でガッと下がりそうなときに使える商品かなぁと思います。あと、ナイトセッションで大きく逆に持っていかれても切るに切れないのは難点かもしれません。税制面では株と相殺できるのでアリだと思います。

ーベアETF空売り
減価するのならブル2倍のETFを空売りしておけば減価+下げでのブルETF価格低下の両方を取れそうな気がします。ただ、ETFのショートって50株が上限だったと思います。それから信用売りの諸コストを考えるとあまり現実的ではないのかな?と思います。


☆ヘッジはおまけ?
ということで、大型株運用なら日経先物かベアETF、中小型株運用ならマザーズ先物がいいと思います。ヘッジは飽くまでオマケなので、「どうしても売らなきゃいけない地合いだけど、売りたくない銘柄がある」という時に用いるようにしています。

「一番のヘッジは現金だよ」ってお話をよく聞きますし、本当にその通りだと思います。ヘッジしても原資産が下げ、ヘッジ対象が上げるなんていう股裂きもリスクの1つですので、絶対に減らない、そして下げれば買うことができる現金が一番のヘッジなんだと下げ相場を見るたびに思います。


☆具体的なヘッジ方法
ここからは具体的なヘッジのスタイルを書いてみます。簡略化のためにポートは1,000万円、中小型への投資、マザーズ先物1枚100万円としてお話を進めます。また、マザーズ指数と個別株が正の相関でそれぞれが1上がれば1上がり、1下がれば1下がるというベータ1の状況を仮定します。

例えば買いが500万円、売りが100万円なら1,000万円に対する買いは50%、売りは10%でグロス買い50%、グロス売り10%となり、ネットで40%の買いとなります。このネット40%というのは実質的な買いという意味です。実際は50%買っているけど、ヘッジしているのが全体の10%で売り買い相殺されるから実質は40%となります。

ややこしいですね。。。

次に買いが500万円のまま、売りを500万円に増やしたとします。その時、買いは50%、売りも50%でネット0%の売り買いとなり、「売り買い中立」になります。この状態だと、理論上、指数が上げても下げてもヘッジしているため損益は変わらなくなります。

もしネット0%の買い、つまり買い=売りの時、売りサイドと買いサイドの動きが完全に逆相関しているのなら、常に損益は0で固定されます。これだけ見るとヘッジする意味が無いと言えなくもありません。


☆市場リスクと個別リスク☆(重要)

じゃぁなぜ原資産を売らずにヘッジするのか?という点についてです。1つは流動性面に理由があります。小型株だと100万円を捌くのにさえ苦労します。ですが先物だと10枚、20枚(1,000~2,000万円)のポジションは簡単に取れます。流動性リスクに対応するというのが1つ目の理由です。

2点目が同じ金額を買い持ちしていても必ずしも個別と指数が相関するわけではないからです。上で「
マザーズ指数と個別株が正の相関でそれぞれが1上がれば1上がり、1下がれば1下がるというベータ1の状況を仮定します。」と書きましたが、必ずしもそうではありません。理論的に少し間違いのある説明にはなりますが、書いてみますね。

まず株のリスクには2つがあり、株の値動きは2つのリスクが合わさったものだと考えています。

株のリスク=市場リスク+個別リスク

市場リスクは今回の全体相場崩壊なんかによるものです。個別リスクは決算とかですね。ヘッジは市場リスクを回避するためのものです。つまりこうなります↓

500万円の株の買い持ち=500万円分の市場リスク+500万円分の個別リスク・・・①

500万円の先物の売り持ち=-(500万円分の市場リスク)・・・②

で、ポートに①と②を入れると①+②になります。結果として残るのが
→500万円分の個別リスク   
です。

売り買い中立とかフルヘッジでニュートラルにするというのは、いわば市場リスクを排除して、個別リスクだけを取りに行っているのと同義になります。

先の例の500万円の個別買いと500万円分の指数売りのポートは500万円分の個別リスクを背負っていることになります。結果としてリターンも500万円分の個別リスクに見合ったものになります。

これがヘッジの基本的な考えです。


☆ヘッジの実際
全体相場は自分には予測できないですし、極力予測はしません。ただ、雰囲気に合わせてポジションを4通りに区別しています。

何の心配もない時:100%の買い、売り0% ネット100%の買い
少し不安な時:買いも調整しつつ ネット80%程度の買い(例 買い90%売り10%)
割と不安な時:ネット60%の買い(例 買い80% 売り20%)
警戒している時:ネット30%の買い(例 買い50% 売り20%)
攻めに攻める時:ネット0%~ネット売り(例 買い20% 売り20%)

という具合です。

これだと相場を予測せず、気持ち面でヘッジをかけることができるので、ヘッジはコストだと自分の中で割り切ることができています。

今日はヘッジについて書いてみました。お読みいただきありがとうございました。

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