中長期投資家の独り言

投資の技術的なこと、心構えなどを気の赴くままに。

タグ:ボラテリティ

☆動いていない時に考え、動いているときは考えない

株価の値動きに翻弄され、当初のアイディアやポジションを変えてしまったことはありませんか?


自分が行っている対策とはずばり、「動いていないときに考え、動いているときには考えない。」です。例えば投資のポートを構築するとき、ザラ場ではなく引け後にポジション構成を考えるようにしています。そうすることで、値動きが判断に影響を及ぼすことを避けることができます。


ザラ場での決断においても同じ事がいえます。つまり、どうしてもザラ場に考えねばならないときがあります。そうしたときは、相場が派手に動いているときは何も考えず、そのかわりに相場の動きが大人しい凪の時間に考えるようにするのです。値動きに惑わされないためには、値動きとの接点をできる限り絶つか、派手な動きを避けることが一番です。



☆大きく動いている時は小さく動く

相場には”凪の時間”があれば”嵐の時間”があったり、元の形をとどめることなく、常に安定と不安定の間を振り子のように揺れ動いています。そして、相場が大きく動く時には小さく動くようにしています。そうした状況では値動きのボラテリティが高く、価格変動に感情が飲み込まれてしまいまうからです。


ですから相場が大きく動いているときは出来る限り派手に動くことは避け、少しずつポジションを移していきます。そうすることで、値動きの激しさを時間の分散で吸収させることができます。

逆に相場の動きが小さい時には大きく仕掛けます。小さな動きの後には派手な動きが来るからです。そして分析が正確なものであれば、多くの場合において自分の思い通りの方向に相場が動くことになります。

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☆問いかける事
銘柄を購入する前に、最終確認として2つの事を自分に問いかけます。

1つ目は「下がっても持ち続けることができるか」
2つ目は「100%保有してもいいと思える銘柄か」

1つ目の「下がっても持てると思うか」というのは2つ目と密接に結びついています。つまり、100%保有してもいいと思える銘柄であるならば、下がっても持つことができるということです。結局1つ目は2つ目に集約され、「100%保有してもいいと思える銘柄か」を自分に問うている事になります。少しトートロジーな感じになりましたが、2つ目について掘り下げます。


☆2つのリスク
100%保有してもいいと思える銘柄というのは、そう簡単には出てこないように思います。ですから、分散というのは目的ではなく、結果であるということができます。もし、分散をリスクを低減させるために行っているのであれば、おおよそ8銘柄も保有すれば十分に分散されていることになります。

個別株のリスク=マーケットリスク(市場リスク)+ユニークリスク(個別リスク)です。そして(約)8銘柄に分散すると、個別リスクの大半は取り除かれてしまいます。よって8銘柄程度以上を保有する場合は、”調査銘柄増加にかかるコスト”と”分散によるベネフィット”を比較考量する必要があります。


下の図は2種類のリスクと銘柄数を図にしたものです。


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*8銘柄はおおよその目安


銘柄数を増やせば増やす程、個別リスクが減少し、ポートフォリオが市場リスクに近似することが分かります。8銘柄も保有すれば、ほぼ個別リスクは消え去るということが図からも理解できます。


☆最適解の探求
理論(非βボラテリティの低下)上、分散は8銘柄程度で十分。となると何銘柄が最適なのか、自分なりの解を探すことが大切になります。人によっては「保有する事の喜び」が「銘柄管理のコスト」を上回るケースもあるかと思います。株式投資は利潤の追求であり、経済原理に基づいたものである事は確かです。ですが、非合理なのが人間のいい所でもあります。AさんがBさんのポートを見て「分散しすぎ」だと言うかもしれませんが、その銘柄数がBさんにとっての最適解なのです。人によってベネフィットに対する尺度が異なるため、最適解が異なるのは当然だと言えます。


☆まとめ
話が拡散してしまいましたが、まとめます。

・リスク分散のためには1桁銘柄(約8銘柄程度)の保有銘柄数で十分

・それ以上保有する場合は「銘柄監視のコスト」VS「さらなる個別リスク低減+保有することによるベネフィット」を比較考量する必要がある

・人によって感じ方は様々。経済原理による大小関係と実際に取りうるアクションは異なる。


四季報発売が近づいてきました。銘柄を加える際はこういったことを考えてみるのも面白いかもしれません。





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