前回は、週足チャートを基準にエントリーのタイミングを図るというスタイルについて書きました。今回は週足チャートを利用した撤退戦術について具体的に書いていきます。


☆全体像
扱っている銘柄には高いPERの銘柄も存在します。例えば30倍といったPERの銘柄です。そうしたバリュエーションの銘柄を、安くなったから買い増すというのは非常に危険です。グロースからバリューへの移行時にはEPSとPERの両方で下方の修正が起こるからです。また、金融危機時など全体的な水準訂正が起こる場合にも、高いPERの銘柄から撤退することが賢明です。

週足チャートは業績とほぼ連動しています。日足ではノイズが多く、月足ではタイミングが遅くなるため、週足を利用しています。そして、週足を使うことで2つのリスクを察知して避けることができます。

1、業績の異常
中小型株は大型株と比較して、業績が漏れやすい傾向にありそうです。また、流動性が低いため、インサイダーの売りが株価へダイレクトに反映されます。週足チャートで異常を感じた場合は、大体においてその後に業績の異常が待っていることが多いように思います。

2、市場全体の下落
市場全体が下落するときも、個別の週足チャートを見て、撤退するか否かを決めます。

このように、週足を見ることで個別リスクと市場リスクの両方から資産を守ることができるのです。


☆週足を用いた撤退
エントリー時には、週足チャートからある程度の撤退ポイントを明確にします。「この水準まで株価が下がれば、自分が見逃している何かが存在する」といった考えがベースにあります。

撤退は徐々に行うこともポイントです。そうすることで、ノイズに引っかかってポジションを減らすことも防げます。徐々に動くことが相場変動に処する最善の方法だとおもっています。


☆撤退ポイントの上方修正
エントリー後に撤退ポイントまで株価が下がることなく、上昇したとします。その場合、四半期に1度週足チャートを基に、”撤退ポイントの上方修正”を行います。四半期に1度決算が発表されるため、それとタイミングを合わせます。四半期業績を反映させるために、撤退ポイントを移動させます。撤退ポイントは上方に移動させることはあっても、下方に移動させることはありません。どんどん損失が大きくなり、塩漬け銘柄となってしまうからです。

四半期に1度の撤退ポイントの上方修正では、「ここまで下がればトレンドが崩れるだろう」というポイントへ修正ポイントを移動します。異常が無ければ上昇トレンドに乗ることができますし、何かあれば下降トレンドへと突入するため、撤退することになります。

1四半期の数字が悪いだけでは、週足チャートが下降トレンドへ突入することはあまりありません。通期への懸念が生じた時に週足チャートは下降トレンド入りします。ですから、たまたま1四半期の業績が悪かった場合などは週足チャートにおける買い増しタイミングになります。


☆まとめ
色々と述べましたが、週足を用いることで「市場リスク」と「個別リスク」の両方から身を守ることができます。そして1四半期に1回の頻度で撤退ポイントの上方修正を行うことで、利益をトレール注文の形で守ることができます。週足トレンドの下落は通期レベルでの業績悪化シグナルであるため、高いPERの株式を保有している場合は、急いで逃げるのが賢明だと思います。